同郷

 ある集まりの出席者の名簿の中に、私の旧姓と同じ人を見つけました。鳥取の地元では珍しくはない苗字なのですが全国的には少ないようで、高校を卒業して関西に来て以来、この名前の人に出会ったことがありません。
 というわけで、勇気を出して「ご出身はどちら?」と聞いてみました。
 そしたらなんと、同じ町内、距離にして500メートルも離れていないところに住んでいる人でした。その人とは年齢が随分違いますから共通の思い出はありませんが、高校も同じであることがわかり、二度びっくり。
 「家は、コープの裏あたり」「私は、教会のある通りの…」としばし、周りの人には全く理解できない会話が続きます。
 「(珍しい名前だから)○○ってよく聞き直されるよね。漢字を説明するときは、△△って言うようにしてる」とか、同じ名前を持ったものどおしの話が続きます。
 なんとも不思議な感覚で、ちょっぴりうれしくなりました。