冬の散策

 週に数回乗る京福嵐山電鉄の太秦(うずまさ)駅のすぐそばには広隆寺。そして「三本脚の鳥居で知られる木嶋(このしま)神社がある」とアナウンスの流れる蚕の社(かいこのやしろ)駅。
 ムッシュと二人、散策してきた。




 以前に二人で来たのは、大学生のころだからもう何年前?その頃は拝観料を払うお金がなかったのか、歴史の教科書には必ず載っている国宝第一号の「弥勒菩薩半跏思惟像」を観ていない。
 初めてお会いしたそのお顔は…引き込まれてしまう。刺すように冷たい空気に包まれた宝殿にいらっしゃるそのお姿を見ていると、ありきたりの言葉だけど、心がすぅっと清らかになっていくのを感じる。この時期、観光客もまばら。やっぱり京都は、冬がいい。

 そこから5分ほど歩いて、木嶋神社へ。奥の方に三本の鳥居が支えあうように立っているのが見える(さすがに、おそれ多くて写真は撮れなかった)。
「秦川勝氏が云々…」と、その方面の知識が豊富なムッシュは、私に一生懸命故事を説明をしてくれるのだけど、まさに馬の耳に念仏、ごめんなさい、まともな「返し」ができなくて。

 思えば、京都のお寺は、学生時代に廻ったきりの所がほとんど。ここらあたりで「再確認の回顧旅」をしてみるのもいいかもしれない。