娘と母と

 無罪が確定した村木厚子さん。記者会見の場であんなに落ち着いて、憎っくき検察に対して意見を述べれるってすごい。本来なら体が震えるほどの怒りをぶちまけたいはずなのに。
 育児休暇もない頃に、単身赴任や深夜までの残業をしながら積み重ねてきたキャリア。「50代は仕上げの時期」の言葉が重いです。一日も早く職場復帰がかないますように。
 厳しい取り調べを受けているときに「ここで、自分が負けてしまったら、娘が将来、辛いと思う場面に遭遇した時に『あのときお母さんも負けてしまったのだから』と思ってしまうから、絶対戦わなければと思った。」という趣旨のことをおっしゃっていましたが、とても共感しました。娘に自分の恥じない生き方を示すことが、最大のメッセージ。
 「(無罪が確定した後)娘が、肩をもみに来てくれた」
 「(保釈されたとき)ホテルの部屋で抱きついてきた」
 「(拘留中に)面会と塾を往復するために、娘はウィークリーマンションを借りた」
とか、記事の中に垣間見れる娘さんとの関係が、まさに戦い抜く原動力になっていたんですね。

 子供は「苦労の素」、であるけど、「原動力の素」でもありますね。