体育祭

 なんといっても3年生の見せ場は、代々伝わっている伝統のパフォーマンス。総勢400余人がひな壇に座り、手振りを使って文字を作ったり動きのあるメッセージを伝えるマスゲームです。
「残暑が厳しすぎる」という理由で1カ月以上も延期になった今回の体育祭。当然、「センター試験受験組」はそんな練習に時間を割ける余裕などなく、放課後練習の時間確保もままならず、指導リーダーはあまりの完成度の低さに前日まで真っ青だったらしい。
 娘も「もう、今年はグッダグダやから、見に来てもつまらないかもしれへんで…」と言っていました。

 でも!ものすごい完成度でした!みんなやるときにはやる。その集中力。
 綺麗にキマったときには、あちこちから歓声とため息が怒涛のように湧いてきます。次々と繰り広げられるその集団美、若い力のまぶしさに、自然に涙が滲んできます。あちこちから鼻をすすりあげる音が…。私も10分間の持ち時間の後半は、ずっとハンカチで目頭を押さえながら見ることになってしまいました。
 自分たちでストーリーを考え、振り付けし、400人もの意思統一をはかり美しく全体を合わせていく…。指導リーダーは、泣く子もだまるほどの恐ろしさと口の悪さ(!)ながらも、ぐいぐいと引っ張っていくカリスマ性を持った子で、先生たちも一目置く存在らしい。そのあまりに厳しい練習に恨みを持ったりする子もいただろうのに、最後には「リーダー、ありがとう」のサプライズメッセージを人文字で作り、感謝を表したりするところがあの子たちらしい。

 文化祭も終わり、体育祭も終わり、一つ一つ大きな行事が終わり、子供たちも「卒業」が近付いているのをひしひしと感じているんだろうな。親も「終わり」が近づいているのを大きな波のように感じています。



【追記】写真は、いっさい撮りませんでした。あとでDVDを購入できるっていうのもあるけど、やはりリアルタイムを目に焼き付けておきたいという思いが勝ってしまって…。