ジプシー・スイング・ジャズのライブへ

 全然知らなかったこの分野。今年お近づきになれた同年代の友人(と呼ばせてください)に誘われ、夏に心斎橋で初めて聞かせていただいた。その「Sprit Of Gypsy」のライブが京都・岡崎の小さなライブハウスであった。なんでもそうだか、2度目は余裕をもって細部まで楽しめる。
 バイオリン、ギター2本(リズムとリード。なんとかという電気処理されないギター)そしてウッドベース
ジプシーっぽいはかなげなメロディーもあれば、熱情あふれるスピードの速いものも。なんといっても4名の超絶技巧は圧倒的。ウッドベースの音も体中に響く。


 今回同行したのは、息子。(はい、マザコン、親ばか、どの単語でも受け入れますよぉ!)やはりあの超絶技巧の感動は、息子としか分かち合えない。


 「リードの山本さんのあのテクニック。みんなはあの左手の速さに圧倒されるけど、実はもっと本当にすごいのは、あの右手の◎●#$の※★△▽◆の正確さと、下から上に上げる◆℃*&%のテクニックを○◆▼してしていはるところで・・・・、すごすぎるやろ!」と、私には訳のわからん専門用語を使いながら、興奮気味に話す。

 本人も、ジプシースイングなど聴いたこともなく、ましてや昨日も直前の19時までバイト、そして今日は当の本人もライブ本番当日で、それどろこではない日々だったようで、まぁ、お金を出してくれるからおかんにつきあったろか・・・、ぐらいの気持ちだったよう。でも、ひさびさに触れるプロの技、MCの展開の仕方・・・などなど、「(サークルの)先輩にも見せたい」って言ってくれたのがうれしかった。


 前回見た心斎橋よりも会場は狭く、ギューギュー詰めだったのは少し残念だったけど、Happy Birthdayのサプライズがあったり、京都市が開催中のイベント「あかりとアートのプロムナード」(10月27〜30日)に合わせて、キャンドルをともして暗い中で聴いたり、小さい会場ならではの工夫が随所に。


 「自分の知らない分野でも、薦められたらヒョイっとフットワーク軽く行ってみるのもいいもんやな」と息子。まさにそう。そういうアンテナや好奇心は大事にしたい、いくつになっても。


 前回息子と聴きに行ったのは、京都コンサートホールであったJuJuと京都交響楽団のコラボライブ。その時は、最終面接の結果待ちの時期で、親子ともども100%集中できなかったことを思うと、今回は心から楽しめた。

「今夜は、つきあってくれてありがとう」と心を込めて息子にお礼を言った。