あっという間の

 母の百ヶ日法要を済ませた。
 そして、父は「サービス付き高齢者向け住宅」に拠点を移した。これからは実家とそちらを行き来しながらの生活をすることになる。脳梗塞の後遺症もほとんどなく、自由に動ける今だからこそできた決断。「いつまでも息子嫁に食事を作ってもらう生活をするわけにはいかない」との父の矜持。十分な年金をもらっているからこそできた決断。

 まだ4ヶ月も経っていないことが全く信じられない。
 この間に、父の入院、遺品整理、家の片付け、父のケアハウス探し、引っ越し…と一時にいろんなことが押し寄せた。私も週末の仕事終わりに高速バスに乗り、1泊して生活を整える準備を手伝ってくる日々が続いた。さすがに怒涛の日々が続き、気持ちはふわふわ定まらない。

 桜の花はもともと好きではなかったけど、また今年のこの日々を思い出して、一層桜が苦手になるのかもしれない。
 ことあるごとに、母のひとこと、笑顔を思い出してしまうので、まだ母の写真は直視できないでいる。