「読み聞かせ」

 「大人が子供に本を読んであげる」という行為の重要性は、さまざまな領域で説かれています。うちの子供たちが通っていた幼稚園、小学校でもボランティアやサークルのお母さん方がお昼休みなどに来られて、絵本を掲げながら読み聞かせの会をしてくださいました。
 今現在娘の通う中学でも、校長先生が絵本を持って時々読み聞かせに来られるそう。まっ、中学生の場合、心の成長差が大きいから、果たして全員に効果があるかどうかが別問題ですが。

 さて、この「読み聞かせ」ということば。私にはどうもしっくりこないので、あまり積極的に使いたい言葉ではないのです。ずいぶん前の新聞のコラムで、私と同じように感じている人がいることを知り、少し意を強くした次第。
 「読んで聞かせる」…「聞かせる」ということばが引っかかってしまうのです。確かに「聞かせる」という行為には違いないのだけど、そこには「主体は読み手」というニュアンスを感じるのです。「聞かせてやっている」は少し穿った見方だと思いますが。
 親子が本をはさんでゆったりした、ほのぼのとした時間をすごしているというシーンに「聞かせる」ということばがきつすぎるのかな…。
 だからといって、どんなことばが良いのか…と聞かれると困ってしまうのですが。