思春期真っ只中のこどもたち

 高2の長男が今の長女の年齢(中2)だった頃も、本当に扱いにくかった。ゲームをするか、電気をつけっぱなしで寝てるかの日々。何事に対してもいらいらしていて「息がつまりそうなんじゃ!」って私の胸ぐらをつかんできたこともあった。父親に対してもすぐ反抗の言葉を発した。
 「親業、引退させていただきます」って宣言できたらどんなに楽だろうと何度も思った。その頃長女はまだ天真爛漫の真っ最中で、長男とのかかわりに疲れた私の心をずいぶん救ってくれた。
 しかし、高校に入学した頃からがらっと一転。一気に大人びて落ち着きを取り戻し、友達とのかかわりの中で自分でいろんな判断をし、父親とも宗教の話、政治の話など大人の会話ができるようになった。
 やっとひとつの大きな波をやり過ごした、と思ったら次の波。今度は長女が扱いにくい時期に突入。すべての会話に「むかつく」がつく。先輩がむかつく、先生がむかつく・・・。家で発散してくれているのはいいとは思うけど、私はどう反応したらいいのか。さらっと聞き流しでもしたら「ほら、そうやってスルー(through)する!」と機嫌が悪い。長男と大人の会話をしてたりするとさらに「おにいちゃんとばっかり!」という。こちらが落ち着いて助言しても、一切耳に入らない時期。
 長男は、中高一貫校に進んでいたので、とりあえず高校受験のことは考えずに済んだ。でも、長女は地元の公立中学に通っているので、1年半後の高校受験を視野に入れざるを得ないとなると、やはりどうしても勉強のことを口出ししてしまうことが多くなる。
 「自分で判断しなさい」と完全に突っぱねるにはまだ頼りなく、ここのところ連日、娘との攻防が繰り返されている。