いちぢく

 私が子供のころには、いたるところに身近にあったいちぢくの木。木に登って採って食べた記憶もあり、郷愁をそそる食べ物のひとつです。
 でも、スーパーに売っているいちぢくは1つ100円近くもし、食べたときのボリュームから考えると結構高級フルーツの部類のように思えます。西洋料理には生ハムとの取り合わせた前菜もあったりして、田んぼの端に植えられている木のイメージからは程遠い存在です。
 私は特に食べたいというわけでもないけど、時々ムッシュがスーパーのかごの中に黙って入れていて、懐かしげに口に運んでいます。 
 子供たちも興味深げに食していますが、特に甘いわけでもなく、ジューシーというわけでもなく「何がおいしいのか、ようわからん…」。
 うん、そうねぇ。昔はとてもおいしく感じられたんだけど…。