JR福知山線事故の後追い自殺 考

 「JR側の対応が不誠実だった」という遺書が残されていたため、マスコミの報道がJR批判の側に立っているのが気になります。
 私たちは、JR側がこの後追い自殺をした同居女性に対してどんな対応をしていたのか知ることは出来ないわけで、ひょっとしたら事故の犠牲者のご両親に対しては、それなりの保障と対応をしておられたかもしれません。ご両親とこの女性の関係もスムーズでなかったのかもしれません。
 この女性は、亡くなられた男性と10年以上の同居しておられたものの、籍は入れておられなかったということで、いわば現在の法律からいえば、他人という関係です。JR側としてみれば、法的な血縁関係にあるご両親を中心に話し合いを進めるというのは当然の処理手順でしょう。
 代理出産の件にしても婚姻制度にしても、法律が追いつかないほどのいろんなケースが次々に現れてきているので、対応が一筋縄ではいかない難しさにいろんな人達が直面しているように思います。
 (一部分、新聞に公開されていたこの女性の遺書。30歳を過ぎた女性が自分のことを自分の名前で表現していることに、少なからず違和感を抱かざるを得ませんでした)

 未来を奪われた人の後追い自殺。なんともやりきれない事件です。合掌。