ドラマが不発なので

卒業

卒業

 特に見たいドラマもなく、重松清氏の作品を秋の夜長に立て続けに読んでいます。
 短編というのは、いつも物足りなさが残り苦手でした。この本は70ページ前後の作品が4つ。いずれも構成がしっかりしており、長編を読んだあとのような充実感がありました。
 以前に読んだ「その日の前に」と同じ分野。身近な人の死を通じで展開する話ばかりです。主人公はいつもの40才前後の男性。ちょっと重いテーマですが、十分にその年齢に達しているので遠い話には思えず、また読み方が違ってきます。登場人物がいろんな人にダブり、かなり感情移入してしまいました。

 近所の公立の図書館で本を借りると、簡単な評やストーリーが書いてある帯の部分が内表紙に切り貼りしてあり、中身を想像するのを助けてくれます。
 この手法は、必ずしもどこの図書館でもされているわけではなく、今回も作家名だけで借りてきました。まあ、そういう読み方もまた楽しいのですが、ちょっと中身が想像できるような工夫があるとうれしいな。