読書

女性作家さんばかり読んでしまう

柴田よしき「いつか響く足音」から 55歳では遅過ぎる。55歳では早過ぎる。今の自分ではない別の何かになるには遅すぎて、人生を終わらせるには早過ぎる。

湊かなえ「望郷」

望郷作者: 湊かなえ出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2013/01/30メディア: 単行本 クリック: 6回この商品を含むブログ (16件) を見る この装丁の絵は「海の星」ですね。 人物設定、話の展開、スピード感。さすが湊さんです。1編目の「みかんの花」で「やら…

岸恵子「わりなき恋」

わりなき恋作者: 岸惠子出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2013/03/23メディア: 単行本この商品を含むブログ (11件) を見るなんで「岸恵子 自伝小説」として売り出されなかったんでしょう? 作者のインタビューでは、「ご自身の体験談ですか?」の問いに「想像…

「雨上がりのパリ」雨宮塔子

雨上がりのパリ作者: 雨宮塔子出版社/メーカー: 小学館発売日: 2011/11/02メディア: 単行本 クリック: 9回この商品を含むブログ (5件) を見る パリに住む作者の、文字通り「衣・食・住・子育て」をつづったエッセイ。 当然、観光客目線の「おしゃれ」「美し…

篠田節子「スターバト・マーテル」

スターバト・マーテル作者: 篠田節子出版社/メーカー: 光文社発売日: 2010/02/19メディア: 単行本 クリック: 5回この商品を含むブログ (7件) を見る導入部分は「よくある不倫もの?」と思ったけど、それぞれが抱える深い事情が複雑に折り重なっていく。夫と…

阿川佐和子「聞く力」

聞く力―心をひらく35のヒント ((文春新書))作者: 阿川佐和子出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2012/01/20メディア: 新書購入: 17人 クリック: 702回この商品を含むブログ (113件) を見る 年齢的に近いこともあり、TVに出られるときはファッション、ヘアス…

井上荒野「誰よりも美しい妻」

[rakuten:hmvjapan:11254633:detail] 変な家族!

篠田節子「薄暮」

薄暮作者: 篠田節子出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社発売日: 2009/07/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 7回この商品を含むブログ (7件) を見る 物語は、雑誌編集者の中年男性の視点から描かれる。それなりの自負を持って長年携わっていた芸術雑誌…

柴崎友香「フルタイムライフ」

フルタイムライフ作者: 柴崎友香出版社/メーカー: マガジンハウス発売日: 2005/04/14メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 11回この商品を含むブログ (107件) を見る デザイナーの道に思いを残しながらも、事務職の仕事に就いた新卒生の5月から2月までを追…

村山由佳「野生の風」

野生の風 WILD WIND作者: 村山由佳,岩合光昭出版社/メーカー: 集英社発売日: 1995/03/24メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 1回この商品を含むブログ (11件) を見る「ダブル・ファンタジー」もそうだったけど、この作家のラストは急ぎすぎで、「なんだかな…

山田かおり「株式会社 家族」

株式会社 家族作者: 山田かおり,山田まき出版社/メーカー: リトル・モア発売日: 2010/02/10メディア: 単行本 クリック: 28回この商品を含むブログ (14件) を見るちょっと私には…。

村山由佳「天使の梯子」

天使の梯子 Angel's Ladder作者: 村山由佳,小瀧達郎出版社/メーカー: 集英社発売日: 2004/10/26メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 59回この商品を含むブログ (155件) を見る前回読んだあの作品の後味があまりに悪く、口直し(となるかどうかは、大きなか…

「ダブル・ファンタジー」村山由佳

W/F ダブル・ファンタジー作者: 村山由佳,久留幸子出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2009/01/08メディア: 単行本購入: 8人 クリック: 236回この商品を含むブログ (59件) を見る 夫にとらわれて自由に脚本を書けない、さらに高みを目指して家を飛び出すあたり…

「女ともだち」遥洋子 (出版社名??)

女ともだちはいつでも何歳になっても作れる。まず声をかけるのだ。あるいはかけられたらそのチャンスを逃さないことだ。嫌なことがあっても、すぐ短気をおこして縁を切らないことだ。既成概念で年齢制限をしないことだ。自分を応援してくれる人がいたら大切…

悪人

悪人作者: 吉田修一出版社/メーカー: 朝日新聞社発売日: 2007/04/06メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 134回この商品を含むブログ (307件) を見る

7月24日通り作者: 吉田修一出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2004/12/21メディア: 単行本 クリック: 10回この商品を含むブログ (96件) を見る この人の作品には、いつも「透明感」を感じる。 舞台の地方都市とリスボンの市街地図が似ていることを発見し、自分…

 単行本は通勤には重たい

横道世之介作者: 吉田修一出版社/メーカー: 毎日新聞社発売日: 2009/09/16メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 149回この商品を含むブログ (122件) を見る「今」が続いたと思ったら、突然切り替わる「その先」の現在…。まったく文体を変えて表現されている…

今ごろ…ですが

阪急電車 (幻冬舎文庫)作者: 有川浩出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2010/08/05メディア: 文庫購入: 16人 クリック: 461回この商品を含むブログ (343件) を見るpen-cileさんもkumagoro_morinoさんもとっくの昔に書評をアップされているのに、「いまごろ…」で…

なかなか進まなかった

死にゆく者の礼儀作者: 遙洋子出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2010/03/10メディア: 単行本 クリック: 5回この商品を含むブログ (4件) を見る 親の老いと死を見届けた筆者の経験が、「お涙ちょうだい的」ではなく書かれている。 年齢的に筆者と近いことも…

なるほどね

仕事のネタに…。スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン作者: カーマイン・ガロ,外村仁解説,井口耕二出版社/メーカー: 日経BP社発売日: 2010/07/15メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 126人 クリック: 3,690回この商品を含むブログ (302件) を見る どうで…

行き当たりばったり

こう暑いと硬派な作品は読む気になれず、こういうラインナップに。さよなら渓谷作者: 吉田修一出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2008/06メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 31回この商品を含むブログ (83件) を見るさすがに文章は秀逸だけど、テーマが重す…

「あの日にドライブ」荻原浩

自分の今までの人生のさまざまな分岐点をたどりながら、あの時あっちの道を選択していればどうなっていただろう…という思いは誰もがもちながら生きている。そんな「たら、れば」のシミュレーションをしたくなるのは、心が弱くなっているとき。 上司とのトラ…

あれこれ

女たちは二度遊ぶ作者: 吉田修一出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2006/03/25メディア: 単行本 クリック: 12回この商品を含むブログ (66件) を見る情夫作者: 藤堂志津子出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2005/07メディア: 単行本この商品を含むブログ (6件) …

吉田修一「東京湾景」

東京湾景作者: 吉田修一出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2003/09/26メディア: 単行本 クリック: 19回この商品を含むブログ (92件) を見る 吉田修一さん、やっぱりすごいわ…。 なにがいちばんすごいって、登場人物たちの会話。浮遊した気持ちにまとわりつくせ…

「パリよ、こんにちは」

パリよ、こんにちは作者: 林真理子,椎名誠,唯川恵,盛田隆二,松本侑子,狗飼恭子出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2005/12/21メディア: 単行本この商品を含むブログ (9件) を見る 複数の作者のパリに関連する作品を集めたもの。 しっかり「舞台」となっている…

石田衣良「シューカツ!」

大学3年生男女7人の就職活動(シューカツ)の様子を描いた小説。春から内定獲得までの1年間を追っている。 社会に出るということの意味の模索、エントリーシートの書き方、集団討論の駆け引き、孤独感、面接の緊張感など、私自身も再度新卒のシューカツを…

これは、あかんわ!

近年まれにみる「ひどい本」だったので、タイトルも著者名も書かないことにします。 ストーリー展開も唐突、状況説明もなし、ラストの着陸も定番。やたら不要に濡れ場表現が長い。男女関係のことを「性愛」「メイクラブ」なんて表現している時点で、気恥ずか…

湊かなえ「告白」

何が苦手って、ここに読んだ本のことを紹介するのがいちばん苦手。他の人の記事を読んでしまうと、「うまくまとめてはるなあ」と自己嫌悪にさいなまれてますますアップできなくなってしまうので、どなたの記事を読むことなく感じたままを備忘録のつもりで書…

吉田修一「日曜日たち」

図書館で手にした「アエラ」の表紙にこの人が登場。ということは「旬の人?」なのかと思い、その足で本棚へ。 この短編では、「この作者らしさ全開」というわけではないだろうが、局所に見られるこだわった表現、切り口の斬新さに「ただものではない」匂いが…

「ニューヨークのとけない魔法」岡田光世(文春文庫)

ニューヨークのとけない魔法 (文春文庫)作者: 岡田光世出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2007/02/09メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 29回この商品を含むブログ (37件) を見る ジャーナリストとしてニューヨークに滞在する筆者が、そこでの生活で遭遇した…