石田衣良「シューカツ!」

 大学3年生男女7人の就職活動(シューカツ)の様子を描いた小説。春から内定獲得までの1年間を追っている。
 社会に出るということの意味の模索、エントリーシートの書き方、集団討論の駆け引き、孤独感、面接の緊張感など、私自身も再度新卒のシューカツを戦っている気分になり、追いつめられる夢までみてしまった。
 私たちの時代にはなかったシステムや遠い昔の不安感など、まさに来年度息子が直面するシーン満載の小説。
 息子自身が戦うしかない場面の問題ではあるけど、親としての心の準備ができた気がする。