村山由佳「天使の梯子」

天使の梯子 Angel's Ladder

天使の梯子 Angel's Ladder

前回読んだあの作品の後味があまりに悪く、口直し(となるかどうかは、大きなかけだったけど)にテキトーに選んだ作品がこれ。どんな印象が良くなかったアーティストでも、本でも、舞台でも、人でも、必ず「2回」は試してみるのが私の信条。1回で判断を下すのは、危険だもんね。
…ということで、この作品は大正解でした。「天使の卵」の続編であるとか、誰それがどの役をしていたドラマだったとか、そんな知識は全くないまま、図書館できれいそうな(これ、私の場合、大事)のを選んだだけだけど…。
 とてもピュアで繊細、全体の流れもいいリズム。伏線もきれいにつながっている。そして希望を持たせた終わり方に納得の余韻…。
 こんな清らかな出会いやかけひき、私にとっては、もう経験することのないあちらの世界であることを思い知らされた。


 あー、よかった。
 今年も押し迫ったこの時期。いろんなうれしい出会いがいっぱいあった今年をしみじみ振り返ったりしている。