帯のコピーは、何の参考にもなりません ―はじめての石田衣良作品―
- 作者: 石田衣良
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2006/04/27
- メディア: 単行本
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更年期にさしかかった女性の生理、心情を見事に表現していて、まさにマダム世代の心をピンポイントでついてきます。
図書館で借りた本だったので、線を引いたり端を折ったりして、心に留めておきたいフレーズをチェックすることができなかったので、今改めて読み直しているところです。
こんな風なせりふがさらりといえたら…、ベッドでこんな風に振る舞えたら…が随所に。
この青年との恋に落ちてもいいものかどうか迷う主人公に、母と慕う町枝がアドバイスする。
「(略)あなたは、今日を大事にしなさい。今日は、二度とないし、明日よりは必ず一日若いんだから。恋はここの張りじゃなく…」
中原町枝は頬にあてた手を、ピンクのスエットの胸に移した。
「…心の張りでするものよ」
読んでいるときに「めざましテレビ」で放映された今注目の俳優加瀬亮さんの映像。この人の白シャツのイメージとこの28歳の男性主人公のイメージが見事に重なりました。映画化するなら絶対この人で!
銅版画が見たくなりました。黒のイメージと白のイメージ。どこかの小さなギャラリーの展覧会を探してみます。