受験生

 ダブル受験の大変さは覚悟していました。それは金銭的なもの、日程的なもの以外にもまだありました。「二人の心の安定に気を使うこと」、実は、これがいちばん大変なんですね。
 特に、どちらか一方の成績が伸びていて、もう一方がいまひとつの場合など。成績が伸びた方の子を、おもいっきり賞賛してやりたいんだけど、伸びなかった子は、比較されているように感じ、余計に落ち込むようです。
 それがわかるから、二人そろっているときには、お互いの成績の話はしないようにしています。そのつもりがなくても、比較されているように感じてしまいますから。

 結果的に、二人とも第一希望に合格できれば問題ないんだけど、どちらかが不本意な結果に終わった場合、その挫折感は、倍増されてしまうように思います。周りは、「おめでとう」「すごいね」の連発。自分は不合格…。
 私がいちばん恐れているのはそこです。必要以上に自分を卑下してしまい、いつまでもその思いを引きずらせてしまうような気がします。

 親の対応は、本当にむずかしい。どこの高校・大学であろうと、親は子供に対して「あなたはあなた」の気持ちに変わりはないのに、比較される対象がそばにいるということだけで、本人たちのつらさが倍増してしまう。

 子供たちの気持ちに、じっくり寄り添ってやれない自分を反省する日々です。