文楽デビュー

 初めて文楽を観てきました。大阪日本橋国立文楽劇場」。
   ・寿式三番叟
   ・義経千本桜


 友人のつてで席をとってもらえ、今回は前から2列目の席。人形の動きがいちばんよく見える席です。人形遣い人の汗も見えるし、糸で操る人形の指のカタカタいう音も聞こえます。
 人形は3人の人形遣いが動かすのですが、そのうちの一人は顔を出し(主遣い)、後の二人(左遣い、足遣い)は黒子さんです。主遣いの集中力、じっとしているときの目線に感動。完全に姿を消しています。
 立役(たちやく・男性)の人形の豪快な見得、走りや動きは息をのむ迫力。そしてなんといっても女方(おんながた・女性)のうちに秘めた思いの表現、きめ細やかなしぐさ、色っぽさは人形であることを忘れるほど。
 大夫(たゆう)の語る言葉が舞台の上部のスクリーンに映し出されるのですが、その席からは上すぎて見えにくいので、購入したパンフレットについていた床本で語りを追います。もちろん、イヤホンガイドも借りました。
 なんという繊細な人形たち。そしてなんという大夫の迫力のある声、むせび泣くような三味線の音。雅を満喫です。あ〜、癖になりそう。

 今回の席からは、大夫と三味線弾きの人は右90度の位置におられたので、真横を向いて観るのは隣席の人に失礼かと遠慮してしまいあまりじっくり観られなかったことが残念です。次回はもう少し後ろの席で観る楽しみを残して帰ってきました。