「50歳の恋愛白書」

 50歳の女性が15歳年下のキアヌ・リーブスに人生最後の恋愛をして、暴走する…というドロドロの恋愛映画ではありませんので、お間違えなく。
 原題「The Private Lives of Pippa Lee」(ピッパ・リーさんのプライベート生活)からも分かるように、50歳の女性がまさに今、日々の生活の中で抱える悩みをいろいろ盛り込んだ映画。夫の老い、自分の体調、子供たちとの関係、自分の青春時代の暴走、母親との関係…。オンパレードです。
 だから当然、私自身の日常と照らし合わせて共感する会話やシーンは多々あったけど、どれもこれも中途半端な描き方しかされていない印象はぬぐいきれない。
 キアヌとの絡みも、とりあえずファンサービスにちょこっと色っぽい映像を入れておきましょう的な扱いが見え見えだった気がする。
 私の中では、消化不良な作品でした。