娘とデート

 京都市内でヨガのレッスンを終え、ケータイを確認すると授業が終わったばかりの娘からのメール。
 「〇時のサークルまで暇。一緒にお昼食べよ。」
 河原町で合流し、鴨川沿いの「アモーレ」でイタリアンランチをした。
 新学期が始まり、新入生の勧誘やバイトで忙しくしていたので、こんな風なゆっくりした二人の食事は久しぶり。サークルのこと、バイトのこと、大学の授業のこと、ちょっと微妙な感じになっている彼氏のこと…。次々と止むことなしに話し続ける娘。へぇ〜、こんなふうに考えていたんだ…。こんな見方ができるようになってるんだ…。

 そのあと高島屋でメイクアップベースを買うのに付きあう。娘はBAのおねえさんに鏡の前でメイクを直してもらってうきうき。

 御幸町三条へと歩き「カフェ・アンデパンダン」に入り、お茶をする。
 娘の話はまだ続く。私も母としてではなく女同士の目線で恋愛談義に加わっている。いつもより娘がちょっと大人びて見えるのは、プロにメイクをしてもらったせいだけではないようだ。

 家での生活態度を見ていたら、本当に「子育てを間違えた」と絶望的になることばかり。でもこうやってゆっくり話してみたら案外「ぶれていない」のが見えてくる。ちょっとは安心してまかせて、見守ってもいいのかななんて思えたりする。

 お昼過ぎには帰ってくると思っていた夫は、こんな会話を女二人でしていたなんで知るよしもない。