あいまいな記憶

 いつの季節、どこに行って、何を食べて、どんな景色を見て、どこの温泉に入って、その時には、こどもたちがもう生まれていたときか否か…などという記憶が、お互いあいまいになっているこの頃。

「せっかく行ったのに、覚えていないなんてもったいない!」だの「その頃は、子供の世話で景色など見ている暇はなかった」などのちょっとしたケンカに。
 はてには、アルバムを引っ張り出したり、ケータイの写真フォルダを見直したり、私の「10年日記」のページをめくって証拠を探し出しては、お互いの記憶のあいまいさをツッコミあったりしている私たち夫婦。

 でも長いあいだ夫婦をやっていれば、経験や思い出はどんどん増えていくわけだからそれが混在してしまうっていうのは当然だし、ありがたいことかな。