絶品、あんみつ

kawak2005-07-22

 昨日の京都の気温は、36℃。塩をかけられたナメクジが溶けていくときってこんな感じなんだろうな、なんてくだらないことを考えながら河原町を歩いていました。
 そんな暑さの中、ふと思い立って学生時代に時々来ていた甘味拠「月ケ瀬」に寄ってみようと思いました。一筋目だったか二筋目だったか・・・。「四条河原町上がる二筋目東入る」でした。*1

 周りのお店は、ずいぶん変わっていたけどここは外も中も昔のままでした。奥には坪庭があって、甘味拠独特の幅の狭いテーブル。その当時は、とてもきれいなおばあさまが、お運びさんをしていました。(こういう場合「ウェートレス」じゃないよね)その物腰・様相から、絶対「その筋」のお姐さんだったと信じています。

 ここでは「あんみつ」しか注文をしたことがないから、外に「宇治金時」ののぼりが出ていても迷わず「あんみつ」を注文。 680円也。
 しばらくしてきたのが、写真の品。写真を撮ったあと、5匙くらい連続で口に運びました。「やっぱり、お・い・し・い・・・」
 ひとしきり口が満足したあと、おいしい原因を冷静に分析してみました。
 まず、寒天のかたさ加減ががすばらしい。よく口の中に寒天の角があたって、ボソボソ噛み砕かなくてはいけないお店がありますが、あれは最低。ここのは、上あごと舌のほんの少しの力で、涼感がひろがります。そして、やわらかめのこしあんと黒蜜。ぎゅうひもいいアクセントになっています。
 20年以上も味が変わらないって、やっぱりすごいこと。
 安っぽい琴の音のBGMなどもなく、マダム1人の午後。

 「お持ち帰り」もあったけど、今度は、絶対子供たちをつれて来てあげよう、と「やさしい母」に戻ったところで、店を出ました。

*1:京都では、北へ進むことを「上がる」、東へ進むことを「東入る」と表現します。これによって、おおかまな位置が把握できます