「祇園囃子」9月24日(土)21:00〜

 いやぁ、久しぶりにしっとりした大人のドラマでした。やはり倉本聡脚本、舞台が京都ということになれば、それだけで「要チェック」。お夕飯の片付けもさっさと済ませ、テレビの前に陣取りました。
あらすじは、↓を見ていただくことにして。

http://www.tv-asahi.co.jp/gion/sub_arasuji.htm

 やはり、十朱幸代さんの演技が圧巻でした。元芸妓の役どころにふさわしく、着物の着方、立ち振る舞いに大女優のオーラ。
 亡くなったと思っていた恋人が本当は生きていることを知らされる。自分が会うより先に面会してきた人に、その人の様子を尋ねるシーン。本当は、「自分のことをどう言っていたか」がいちばん聞きたいのに、その気持ちを抑えながらも、元気だったか、今どうしているのか、とありきたりのことを聞いている。その女心が痛いほど、伝わってきました。

 石原軍団の重鎮たちも登場していましたが、せりふのぎこちなさが気になりました。寡黙なバーテン役の仲村トオルさんや、自己中心的な上司小林稔侍さん、外務省の徳重聡さんの演技の方が光っていました。

 いろんな人物が一対一で、延々と会話をつないでいくという手法は、いかにも倉本聡らしい。まあ、そうするしか状況説明ができないときもあるんでしょうが、ちょっと気になりました。
 もうひとつ気になったのは、藤原紀香さん。幻の父と再会する結婚式を控えた25歳の娘という設定は、かなりムリがありました。