美容院

 今の美容院は、もう10年以上お世話になっています。美容院の選択基準は、まず第一にもちろん技術。その次は、やはり雰囲気かしら。
 私の場合、単に髪だけの問題ではなく、リラックス・気分転換をしに行くという要素が大きいので、スタッフとの相性や雰囲気は大事な要素。
 いつも担当してくださるオーナーは、美容師さんには珍しくとても寡黙な男性。ここ2、3年で映画の話などトツトツと交わしたりするようになったけど、基本的にひたすら黙々と切ってくださる。
 ときどきやたらテンションが高く、若い子独特のノリで話しかけてくださる人もいるけど、正直、疲れます。私は、放っておいてほしい。音楽をじっくり聴いたり、雑誌めくったり考え事をして過ごしたい。
 先日行ったとき、時節柄高校卒業したて、という雰囲気の慣れない男の子が働いていました。シャンプーが終わってカット台に移動する前に、何冊かの雑誌を用意して置いてくれていますよね。その本が「オレンジページ」「クロワッサン」「Leaf」(京都・滋賀のタウン情報誌)でした。このラインナップ、どう思います?
 節約メニューや日々の愚痴の投稿雑誌に、ちょっと偏った独特のカテゴリーに含まれるファッション雑誌…。若い男の子から見たら、私はこういう雑誌を好みそうな女性に見えたのかしら?
 やはりこういうときは、ふだん買わない雑誌が読みたい。ということで「ヴァン・○○・カン、ありますか?」(セレブがいっぱい登場する、手の届きそうもないファッションばかり扱っている)とお願いしてしまいました。
 美容師さんになるには、ヘアの知識だけじゃなく、こういう気配りも必要な能力なのね、と違う方向から考えてしまいました。