あさのあつこ「地に埋もれて」

地に埋もれて

地に埋もれて

 あさのあつこさんって、こんな作品も書かれるのね。イメージは「バッテリー」しかなかった私には、ヘビーでした。
 主人公は35歳の女性。不倫相手と心中するつもりが自分だけ土に埋められそうになったり、霊の媒介者みたいな存在が登場したり、暴行されそうになった過去が登場したり、自分と父を捨てた母と臨終間際に歩み寄ったり…。たかが2時間ほどで読めてしまうボリュームの本なのに、この盛りだくさんなジェットコースターのような展開…。文体にすっきり感がなく重い。
 「あさのあつこビギナー」の私が選ぶ本ではなかった?