髪の色

 娘がまだ3,4歳の頃、「おじいちゃんかおばあちゃんか、フランス人?」と真剣に尋ねられた事が数回あるほど、髪の毛の色が茶色でした。
 成長に連れ、その当時の色ほどではなくなりましたが、やはり太陽の下に出ると、いわゆる「アッシュ・オリーブ」とでも言うのでしょうか、かなり珍しい髪の色が目立つ娘です。
 本人もこの色は気に入っているのですが、高校生活を送る上ではなかなか大変のようです。髪の染色には特別に厳しい学校なのでなおさらです。 自己紹介では必ず「地毛(自毛)です」の一言を付け加え、担任の先生との最初の面談でもまっ先に「染めていません」を理解してもらったようです。
 とはいえ、他のクラスの生徒や上級生と廊下ですれ違いざまに「あの子、染めてるんちゃうん!」と聞えよがしに言われ、電車の中でも噂され…。担任以外の教師にも「染め戻ししてこい」って腕を掴まれたって言っていました。
 美容師さんにも「美容院でもこんなにムラなく染められない」といわれるほど自然で、いわゆる根元が黒い「プリン状態」も一切ないわけだし、肌の白さからもともと色素が少ない子だって見れば分かると思うのですが、なかなかそうはいかないようです。
 今日は、高校の球技大会で娘のバレーチームが優勝し、リーダーを務めていたので表彰状を貰いに娘が全校生徒の前に出ようとしたのですが、クラスメートから「先輩から目をつけられるから、出ん方がいい」って言われて、晴れの舞台を交代してもらったようです。
 他の先生に周知していただくことをもう一度頼み、そしてクラスメートの友だちとその友達への伝言ゲームを頼み、なんとか多くの人に理解してもらえるようにと願っています。