「キャロル」

 どこのシーンを切り取っても、ポストカードにできそうな美しく仕上げられた映画。ケイト・ブランシェットの目線、しぐさ、ファッションも圧倒的な存在感だった。

 西洋人にとっては「靴」というものが、本当に特別な意味を持つものであることを再認識するシーンが何度かあり、興味深かった。

 「女性同士の愛」という単語から想像されがちな、ねっとりしたものはない。久々に丁寧に作られた「名画」という印象だった。アカデミー賞が楽しみ。


 ただし本当に本当に下世話な感想で申し訳ないけど、私にとっては最初から最後まで画面のトーンが暗すぎて、非常に目が疲れました、はい。